カトリックさいたま教区/CATHOLIC SAITAMA DIOCESE

司教メッセージMESSAGES

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聖金曜日 主の受難

2020.12.10 (金)
今年の聖金曜日のみことばについて短く分かち合いをしたいと思います。

スターバト・マーテル(悲しみの聖母)、つまり、十字架上のイエス様のすぐそばに、マリア様、そして他のマリアと、イエス様から愛された弟子が立っています。そのとき、イエス様はマリア様に向かって言われました、「婦人よ、ご覧なさい。あなたの子です。」そして、弟子に向かって言われました。「見なさい。あなたの母です。」と。(ヨハネ19・25)

 今年の四旬節、教会共同体でのミサに与かることもできませんから、皆さんは、家庭または個人で祈ったり、黙想したりした時に、この言葉が実現したと思います。皆さんは、きっと、ロザリオの祈りや、マリア様に祈って、この時を過ごしたのではないでしょうか。私も特にそのようにして、いつもより真剣にロザリオを祈る時が多かったと感じています。ですから、この新型コロナウィルスの感染拡大の時にも、マリア様のことを忘れないで、歩み続けましょう。必ず、マリア様の助け、保護があります。これも全人類に向かって、私たちが証しすることではないかと思います。

もう一つ。ヨハネ福音書によれば、金曜日の3時にイエス様が十字架上で亡くなります。その時に、私たちがどのようにしてその十字架を見上げなければいけないのか。私たちは、ミサの時に、「神の子羊、世の罪をのぞきたもう主よ、われらを憐れみたまえ・・・」と祈ります。このイエス様が私たちを救ってくださる神の子羊なのだと固く信じながら。どうか、ミサのとき唱えるあの言葉を、今日も思い出しながら、イエス様が私たちのために命を捧げてくださったことを思い、私たちもイエス様のように、この命を捧げなければなりません。色々な方法で捧げることができます。小さな犠牲、祈り、また誰かに手助けし、声をかける、そのような小さな犠牲を神様に捧げる喜びとして歩んでいけるように、この聖なる金曜日を祝いたいと思います。

皆さんは、どうか、手元にある十字架を握って、イエス様と一致して、この人類の受難の時、新型コロナウィルス感染拡大の時にどうか一緒に歩んでいきましょう。信仰と希望をもって。